冬の里山の暮らしを存分に体感〜「炭焼き体験ツアー」遠野附馬牛〜


土窯の上部。「窯うち」の奥義に参加者は真剣に取り組みます。

炭焼き体験の他にも「しし踊り体験ツアー」なども実施しています。

土窯の上部。「窯うち」の奥義に参加者は真剣に取り組みます。

炭焼き体験の他にも「しし踊り体験ツアー」なども実施しています。



 遠野の市街地からさらに早池峰山の懐へと進むと附馬牛という静かな農村が広がります。昭和29年に遠野市と合併するまでは附馬牛村として早池峰山麓の自然と文化を豊かに残す地でもありました。
 平成9年、この附馬牛町の農林業者を中心とする有志が集まり、グリーンツーリズムの実践を通して、これからの農村のあり方を模索しようと「つきもうしファーマーズ・ネット」が発足。伝統芸能なども取り入れた様々な企画を実施してきました。そのひとつが「炭焼き体験ツアー」です。
 第1回は平成10年1月に9泊10日の日程で開催。参加者は農家に宿泊しながら「炭焼き職人のすべてを体験する」というテーマの通り、木を切ることからはじめ、昔ながらの手法で土窯を作り、炭材を並べ、火をつけ、炭を出すなど一貫した作業を体験します。平成11年には、簡易宿泊施設も整備するなど、受け入れ体制も整ってきています。炭焼き作業の合間には、名所巡りや伝統行事への参加などもプログラムに組み込まれ、参加者は遠野の冬の寒さを実感し、住む人との交流の中から、附馬牛の山仕事の歴史、伝統文化などを十分に堪能します。
 首都圏を中心としたツアーの参加者の中には、その後、度々遠野を訪れ滞在した農家の方々と家族のようなつきあいを続ける人や、附馬牛に移住してきた人も数人います。短期滞在型の観光では触れることの出来ない自然の中での素朴な手仕事や、生活の中に密着した伝承文化、そして何より、住む人々の温もりを感じることのできるこの取り組みは、都市の人たちに新鮮な出会いと安らぎを与え、また地元の人々にも住む土地の魅力を再発見できる絶好の機会となっているようです。