伝統芸能の奥義の迫る「神楽体験ツアー」
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「天性の舞手を発掘したい」と、神楽の伝承に熱意を注ぐ、大出早池峰神楽保存会会長・鈴木広志さん{右)。大出流の庭元として自ら舞いを伝授します。

千年のリズムを刻む大出早池峰神楽の舞い

「天性の舞手を発掘したい」と、神楽の伝承に熱意を注ぐ、大出早池峰神楽保存会会長・鈴木広志さん{右)。大出流の庭元として自ら舞いを伝授します。

千年のリズムを刻む大出早池峰神楽の舞い


 附馬牛町・大出地区は、古くは早池峰信仰登山の拠点として栄えた集落です。ここに伝わる「大出早池峰神楽」は、現在の早池峰神社が開かれてまもなく、早池峰山を開山した始閣籐蔵の子孫が伝えたものとされ、その歴史は千年にも及ぶ遠野でも最古の芸能です。岩手県内の他の神楽には見られないゆったりとした拍子に乗る悠長な舞は動作のひとつひとつにスキがなく風格を感じさせるもの。この大出神楽を伝承するための後継者をもっと育てたいという熱い思いと、伝統芸能を通じて地元の魅力をもっと知って欲しいという願いが、グリーンツーリズムへと発展し、平成14年1月に初の試みとして保存会主催の「神楽体験ツアー」が実施されました。
 師匠による1週間の指導を受け、遠野郷の神楽保存団体が年に一度開催している「神楽競演会」で練習の成果を披露する、という本格的な郷土芸能体験プログラムです。参加者には地元の農家や公民館などに滞在してもらい、村の行事などにも参加しながら交流を図り、神楽が伝えられている環境すべてを体験してもらおうという狙い。第1回は8人の参加者が練習を積み、1週間の後、見事競演会で舞いを披露しました。ツアーは今後も、夏の早池峰神社例祭の機会などに実施してゆく予定で、継続的な後継者の発掘と育成に取り組んでゆきます。