岩手県立視聴覚障害者情報センターだより  タペストリー No.42 2020年1月20日発行 表紙 目と耳のコミュニケーションフェスタ 開催しました!! 写真が4枚あります。目と耳のコミュニケーションフェスタの写真です。 写真1 会場(県民プラザ)全体の写真です。 写真2 参加団体のブースの写真です。 写真3、4 UDキャスト体験会の写真です。(関連記事4ページ) 1「新年のごあいさつ」  所長 大芦洋悦  新年あけましておめでとうございます。  令和2年の新春にのぞみ、清々しい気持ちで本年の事業に取組んでいこうと思いを新たにしております。  さて、点字図書館部門においては、昨年6月に読書バリアフリー法が制定され、障がいの有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現を目指すことが掲げられました。今年度中に策定される予定の国の基本計画を受けて、点字図書館の「利用に係る体制の整備」、「人材の育成」等の取組みの支援が図られるとうかがっております。  これまでも多くの奉仕員の皆様のご奉仕に支えられて、点訳図書、録音図書等の製作を進めてきましたが、読書バリアフリー法に基づく取組みにおいても、皆様といっしょになって利用しやすい図書の充実やそれらを担う人材の育成等に取組んで参ります。  聴覚障害者情報提供施設部門においては、手話通訳者、要約筆記者の派遣調整等を通じて、聴覚に障がいのある方のコミュニケーション手段の充実とコミュニケーション支援を行う機会の拡充に努めてきたところです。平成30年度から2年間にわたって行ってきた手話通訳者及び要約筆記者の養成講習会が終了し、手話通訳者養成講習においては6名、要約筆記者養成講習においては16名の修了者を出すことができました。  このような人材の養成に当たっては関係団体のご支援が不可欠であり、今後ますます障害者差別解消法に基づく合理的配慮の提供を推し進めていくための人材が求められますので、引き続きのご支援をお願い申し上げます。  今後とも利用者本位の良質かつ適切なサービスを提供できるよう、職員一丸となって取り組んで参ります。  本年もよろしくお願い申し上げます。 2「第2回バリアフリー映画会「僕らのごはんは明日で待ってる」」 11月17日(日)、県立図書館4階ミニシアターにて、今年度2回目のバリアフリー映画会が行われました。当センター主催、岩手県立図書館共催事業となっており、センターでは、上映前の挨拶と手話通訳、点字版パンフレットの配付を行いました。今回の上映作品は、「僕らのごはんは明日で待ってる」。2017年に上映された若い男女の恋愛模様を描いた感動作です。当日はセンターを利用されている方々をはじめ、多くの皆さまにご来場いただきました。鑑賞された方からは「音声ガイドがあることで、より映画を楽しむことができた」「今後もぜひ継続してほしい」との感想がありました。今年で開催4年目となり、毎回楽しみにしてくださっているとの声を多くいただき、開催を重ねるごとにバリアフリー映画への理解が深まってきていることを実感しています。今後もより多くの皆様にバリアフリー映画に関心を持っていただき、楽しんでいただけるよう、継続していきたいと思います。 写真が1枚あります。 写真1 センタースタッフ2名が上映前の挨拶をしており、1人は手話通訳をしています。 3「第2回視聴覚障がい者対応接遇講座 〜聴覚障がい者対応編〜」 11月19日(火)に、アイーナやマリオス及び盛岡駅周辺で働く方々を対象とした「視聴覚障がい者対応接遇講座〜聴覚障がい者対応編〜」を開催しました。この講座は7月に開催した「視覚障がい者対応編」に引き続き今年度2回目の接遇講座となります。今回の講座では、聴覚障がいへの理解を深め、聴覚障がい者に対して適切な接遇ができるようになることを目的として実施しました。当日は定員を上回る35名の方々にご参加いただき、聴覚障がいの特性について理解を深めたり、ヘッドホンを装着して聴こえない状況の中での筆談体験や、接遇の際に必要な手話を体験していただきました。参加された方は、講義や実技体験を通して新たな気付きや視点を得られたのではないでしょうか。  この講座を通して学んで得たことを職場や業務のなかで役立てていただき、また日常の生活場面でも障がいについて理解を深めていただければと思います。今後も本講座を継続し、広く地域の皆さまが視聴覚障がい者への理解を深め、接遇役立てていただけるよう取り組んでまいります。 写真が1枚あります。 写真1 参加者が隣の席の人と筆談をしています。 4「目と耳のコミュニケーションフェスタ」  10月22日(火・祝)にアイーナ4階県民プラザ・アイーナスタジオを会場に、「目と耳のコミュニケーションフェスタ」と題して視聴覚障がい者のための支援機器展を開催いたしました。今まではそれぞれ視覚部門、聴覚部門に分かれて機器展を行っていましたが、今回初の試みとして両部門合同で行いました。当日は視覚障がい者、聴覚障がい者、関係者および一般の方を併せて100名の方にご来場いただきました。  参加業者13社による視聴覚障がい者ための支援機器が所狭しと並び、来場された方々は最新の機器を手に取って体験したり、日頃の困りごとを相談するなど、普段はなかなか会えない専門家からアドバイスを聞くことができる機会となり、満足していただけたようです。  他にも当センター関係団体の11団体にご協力いただき、活動紹介コーナーやボランティア体験ブースを設けていただきました。特にも一般の方からは、めったにできない体験ができ、とても楽しかったと喜びの声が多数寄せられました。  次年度の開催についてはまだ未定ですが、合同開催が来場者からとても好評だったことから、毎年ではなくても視聴覚合同の開催を今後も検討していきたいと思います。 写真が3枚あります。 写真1 見え方の困りごと相談コーナーで視能訓練士と来場者が話しています。 写真2 総合案内の様子です。 写真3 パソコンを使って字幕制作を体験しています。 5「UDキャスト体験会」 10月22日(火・祝)にアイーナスタジオで「目と耳のコミュニケーションフェスタ」特別企画として、「UDキャスト」体験会を実施しました。 UDCast(ユーディーキャスト)とは映画・映像・放送等の「音声」をスマートフォン等の携帯端末のマイクが拾うことで、その端末を通じて、字幕や手話の表示、音声ガイド再生等を行うことのできるアプリケーションです。 当日は、Palabra株式会社の方2名から、開発に至った経緯や実際の使用方法を説明いただき、来場した皆さんに体験していただきました。 メガネ型端末をかけていざ体験。字幕が目の前に浮かんで見えた時はあちこちで、「見えた!見えた!」と声が上がり、字幕がついていない邦画を楽しむ方法を知ることが出来ました。 6「視覚部門 文化・学習・レクリエーション活動事業」  9月1日(日)に、「体験しよう!考えよう!〜もしもの時の災害に備えて〜」をテーマに、矢巾町の岩手県立総合防災センターに行ってきました。  防災センターでは、防災指導員の方の講話とビデオ鑑賞の後、火災を想定した煙の中を歩いたり、大地震の揺れを感じたり、屋外での放水や消防車にも乗りました。普段は見るだけ、聞くだけですが、実際に体験することで驚きや怖さを一層感じました。  その後、紫波町のオガールへ移動し、昼食と買い物です。産直で袋いっぱいに買い物をしたり、甘いスイーツを食べたりとゆっくり過ごしました。  災害が発生しないことを望むばかりですが、日頃の備えは大事であることを学んだ1日となりました。 写真が2枚あります。 写真1 防災センター前での集合写真です。 写真2 ホースで放水しています。 7「「NTTドコモ・ハーティ講座」を開催しました」  11月7日(木)当センター研修室を会場にNTTドコモ・ハーティ講座と題して、午前中はらくらくスマートフォンme、午後はiPhone7の2講座を開催し、合計23名の方が参加されました。  2講座とも実際の端末を触りながら、電話のかけ方・受け方、文字の入力方法などの簡単な操作、また色の識別ができるアプリなどの便利な機能について学びました。参加された方の半分近くが両方の講座に参加され、その方々からは実際に体験しながら2機種を比較できたのはとても貴重な体験だったとの感想が多く寄せられました。また今回初めてスマートフォンを操作してみて、実際に自分でも使用できそうだという自信をもった方もいたようです。  次年度も開催する予定ですので、興味のある方はぜひご参加ください。 写真が2枚あります。 写真1 講師が説明しています。 写真2 参加者がスマートフォンを操作しています。 8「PCサポーター養成講習会(後期)」 身体障がい者パソコンサポーター養成講習会後期を、9 月21〜22日、26〜28日、10月20日に当センターで開催しました。  講習内容は、サポートをするために必要な法律、支援体制、障がいの特性の情報、その特性にあったサポート実習です。  受講者は6名で、全員が修了し、PCサポーター登録をしました。今年度は前期とあわせ9名の新規PCサポーターが誕生しました。  すでに、数名の方がサポート現場に入っております。  登録PCサポーターの現任者研修は1月18日に予定しております。 9「手話通訳者・要約筆記者養成講習会 令和初の修了生」  当センター聴覚部門では、手話通訳者・要約筆記者の養成に取り組んでいます。この11月、2年の養成課程を終えて、令和になって初めての修了生を送り出すことができました。  手話通訳者養成講習会は11月10日(日)に閉講式を迎え、6名が無事修了しました。  要約筆記者養成講習会の閉講式は11月24日(日)に行われ、手書きコース11名、パソコンコース5名、あわせて16名が修了しています。  修了生の皆さんには、この後全国統一試験を受験し、合格した暁には岩手県の意思疎通支援者として登録いただき、様々な現場で活動していただくことになります。  障害者差別解消法が施行され3年が経過し、手話通訳者・要約筆記者の需要は高まっていますが、まだまだその人数は十分とは言えません。当センターはこれからも、一人でも多くの手話通訳者・要約筆記者を送り出すとともに、長く活躍できるように力を注いでまいります。 10「令和元年度 字幕制作ボランティア養成講座を開催しました」  10月9日(水)〜11日(金)、センター主催で本養成講座を10年ぶりに開催しました。(社福)聴力障害者情報文化センターの早川代志子氏を講師に迎え、3日間講義をしていただきました。字幕制作ソフトを実際に使用しながら、字幕制作の基本を学ぶことができました。「字幕」といえば、洋画の日本語字幕スーパーを連想される方が多いかと思います。では、「聴覚障がい者向け」の字幕とはどんなものでしょうか?実は洋画のそれとは違う特色があり、「聞こえないことに配慮した字幕」がつけられています。例えば、@誰のセリフか特定表示する。A効果音などセリフ以外の音も表示する。B心情把握のため、声の調子等もわかるようにするなどがあります。  今回養成した新規修了者を加え、字幕制作ボランティアは7名となり、今後、施設等が製作した映像の字幕制作に取り組んでいく予定です。いずれはテレビ番組の字幕制作にも取り組みたいと考えています。 写真が1枚あります。 写真1 モニターを見ながら、講義を受けています。 11「音声による110番通報が困難な方「110番アプリ」を使って110番できます!」  スマートフォン等を利用した緊急通報「110番アプリ」が2019年9月より運用開始となりました。全国どこからでも、利用することができ、スマートフォン等の位置情報を基に通報時にいる場所の県警につながります。  現在「110番アプリ」使用についてのDVDを制作中です。完成したらお知らせしますので、お楽しみに! ※聴覚や言語に障がいのある方など、音声による110番通報が困難な方が警察に通報するためのアプリです。音声通話が可能な方は電話での110番を利用してください。 12「令和元年度岩手県盲ろう者通訳・ガイドヘルパー養成講座」  毎年42時間(10日間)の日程で行われている、盲ろう者通訳・ガイドヘルパー養成講座が今年も無事に終了しました。  「盲ろう者」とは、目が見えないまたは見えづらい、そして耳が聞こえないまたは聞こえづらい、視覚と聴覚ふたつに障がいがある方々のことです。  盲ろう者一人ひとりにあったコミュニケーション方法や移動介助方法などを学び、盲ろう者の社会参加の支援をしていただく方々を養成するための講座です。  講座の中では、盲ろう者とのコミュニケーション支援に必要な「手話・弱視手話・触手話」「点字・指点字・ブリスタ」「要約筆記・パソコン要約」「手書き文字」「音声通訳」また盲ろう者疑似体験や移動介助実習など、盛りだくさんの内容を学ぶことができます。  10日間で全てをマスターするのは難しいかもしれませんが、講座修了後も盲ろう者との関わりを持ちながらスキルアップを重ね、ぜひ活動を続けていっていただきたいです。 13「お知らせ」 タペストリーは当センターホームページからでもご覧になれます。 【全体】 ・年度末の図書貸出停止について  3月25日(水)〜3月30日(月) 年度末の資料整理及び点検のため、点字・録音図書、DVD、情報機器の貸出等のサービスを停止いたします。この期間は視覚部門閲覧室への入室ができません。録音室、研修室等の施設利用は可能です。      また、3月31日がセンター休館日です。 ご不便をおかけしますが、ご理解ご協力お願いいたします。 【聴覚部門】 ・令和元年度  第2回「文化・学習・レクリエーション事業」  日時:2月11日(火・祝)13:30〜15:00(受付13:00から)  会場:岩手県立視聴覚障がい者情報センター 研修室  内容:ひな祭りをイメージした和菓子づくり   【来館利用者の皆様へ】 令和2年2月15日(土)16日(日) 施設利用一部制限について  「令和元年度岩手県要約筆記者登録試験」実施のため、2月15日(土)17時〜  2月16日(日)17時まで聴覚部門内フロア全室がご利用いただけません。  ご不便をおかけしますがご理解ご協力をお願いいたします。  ・次号タペストリーの発行は令和2年5月20日の予定です。 14「職員エッセイdeリレー 「顔」」   情報支援員 鳴尾芙美 私は双子の妹と父母の4人家族。 一卵性双生児だけれど、妹は父に、私は母に似ていると周囲からは言われてきた。 ここ数年、私自身も親になり、自分の顔の変化に気がつきはじめた。 くすみと影が目立ち、丸顔の私としては若い頃より凹凸がはっきりしてきたような気もしていたが、気を抜くと口角は下がり眉間にしわが寄っている。 はたと両親の顔を見ると、同じような顔を今朝鏡でも見た。たまに帰省する妹の顔を見て、いよいよ逃れられない現実を感じる。(ひしひし) もはや4人とも同じ顔?? しかし、韓流ドラマを見て爆笑する母、難しい顔をして麻雀アプリにいそしむ父。 その表情はまるで子どものよう。 あんなに大人に思えた親が、いまでは子どものようにも見えるのだから、歳をとるのはおもしろい。 上部に位置する娘の頬がうらやましいけれど、このいまの緩い顔で、でも子どものような気持ちは忘れずに、頑張っていこうと思う。  (次は千葉里美情報支援主査へバトンタッチ) 発行/岩手県立視聴覚障がい者情報センター 〒020-0045 岩手県盛岡市盛岡駅西通1―7―1 いわて県民情報交流センター(アイーナ)4階 電話 019-606-1743    FAX 019-606-1744 メール iwatesan@aiina.jp URL http://www.aiina.jp/facility/sityoukaku/sityoukaku.html 「タペストリー」とは 皆で持ち味や個性を織り糸にして、創りあげるセンター、との願いです。感想・ご意見等ありましたら、お寄せ下さい。