岩手県立視聴覚障害者情報センターだより タペストリー ナンバー54 2024年2月29日発行 表紙 視覚部門サロン 接遇講座 聴覚部門 きこえない・きこえにくい人のための機器展 写真が4枚あります。 1枚目 サロン参加者が講師の説明を聞いています。 2枚目 接遇講座参加者がアイマスクを使用し ガイドの体験をしています。 3枚目 機器展の来場者が職員から機器の使い方の説明を受けています。 4枚目 テーブルの上に便利な情報機器がずらりと並んでいます。 1 令和5年度 視聴覚障害者対応接遇講座 9月 15 日(金)、当センターが入居しているアイーナ及び盛岡駅周辺辺で働く方々を対象に、視聴覚障がいの理解と対応について学んでいただく機会として「視聴覚障害者 対応接遇講座」を開催しました。 当日は 21 名に参加いただき、視覚・聴覚それぞれの障がいの特性のほか、視覚部門 では参加者の職場等で想定される視覚障害者への対応例と誘導のポイントについて の説明や、アイマスクを使用しての歩行やガイドの体験を行いました。また、聴覚部 門では聴覚障害者へ必要な配慮と筆談のポイントについての説明や、手話の実践、音 声認識で声を文字化する「UDトーク」などのアプリを紹介しました。 この講座で学んだことや体験で得た気づきをそれぞれの職場でのサービス提供に生 かしていただき、障害があるかたもない方も誰もが暮らしやすい社会の実現につなげ ていただければと思います。 写真が1枚あります。 参加者が講師の齋藤主任情報支援員から手話を教わっています。 2 令和5年度 出前講座 当センターでは、依頼のあった小中学校等へ出向いて出前講座を行っています。今年 度は、盛岡市内を始めとして葛巻町や金ケ崎町などからも依頼をいただき、それぞれ の学校で実施しています。 出向いた先では、視覚部門・聴覚部門に分かれて講座を進めています。視覚部門では、 点字の読み書きの体験のほか、視覚支援学校に通う児童の日常生活を紹介しています。 聴覚部門では、クウショや手話の体験を通して、音声を使わないコミュニケーション があることを伝えています。 受講した児童・生徒の皆さんが、早速覚えたばかりの手話で挨拶をする様子がみられ ました。また、「眼の見えない人は何に一番困りますか?」といった質問もありまし た。 今後も視覚障害・聴覚障害・盲ろう者への理解が深まるよう、様々な体験を紹介する ことで充実した出前講座になるよう努めてまいります。 写真が1枚あります。 児童が講師の中村点字校正員から点字を教わっています。 3 奉仕員表彰(日盲社協) 第 71 回全国盲人福祉施設大会において、当センターで活動する奉仕員が表彰されま した。例年の奉仕活動者表彰のほか、日本盲人社会福祉施設協議会創立 70 周年記念 として、30 年以上活動された方が対象の特別奉仕活動者表彰も行われました。 表彰を受けられた方は次のとおりです(敬称略)。 特別奉仕活動者感謝状 桑原 民子(点訳奉仕員) 鎌田 恭子(音訳奉仕員) 奉仕活動者表彰感謝状 千葉 美恵(点訳奉仕員) 小松美奈子(音訳校正奉仕員) 皆様のご奉仕に、心より感謝申し上げます。 文部科学大臣表彰にデイジー岩手 今年度の「障害者の生涯学習支援活動に関する文部科学大臣表彰」に、当センターで 活動するデイジー岩手様が選ばれました。1999 年の発足以来、デジタル録音図書の編 集に長く貢献したことが高く評価されての受賞です。 12 月 12 日、東京で行われた表彰式には成田優子会長が出席しました。表彰状は当セ ンターのデイジー室でお披露目され、会員の皆様と受賞の喜びを分かち合っていまし た。 これからもデイジー岩手様のますますの発展を祈念するとともに、当センターもとも に手を携えて、図書製作のパートナーとして歩んでいきたいと思います。 4 第5回サロン「スマートフォンを操作してみよう! アイ Phone SE 編」 10 月 20 日(金)にNTTドコモ ドコモ・ハーティ講座事務局様を講師に迎え、ア イ Phone SE の音声読み上げ機能を使用した体験会を行い、11 名のかたに参加いただ きました。 体験会では、実際の端末を手にしながら、簡単な操作方法や音声アシスタント機能「シ リ」の利用の仕方、色の識別ができるアプリなどについて学びました。参加者の方から は「難しかったけど、楽しかった」「購入について前向きに検討したい」というお声が ありました。 今後も視覚障害者向けの最新機器の紹介・体験などを行っていきますので、興味のあ るかたは是非参加ください。 写真が1枚あります。 サロン参加者が講師からスマートフォンの操作を教わっています。 5 身体障害者 パソコンサポーター現任者研修 10 月2日(月)と 11 月3日(金)に、身体障害者パソコンサポーター現任者研修を 行い、延べ 12 人のかたが受講しました。 第1回は視覚しょうがいしゃ パソコンアシストネットワーク代表北神あきら氏に Excel 指導のポイントについて研修していただき、視覚障害者が Excel の表をどう把 握するかや Excel 固有の便利なショートカットなどを勉強しました。第2回は当セン ターサポーター藤戸雅也氏に NVDA※の基本操作について研修していただき、実際に NVDA を使用してインターネット閲覧などを行いました。 今後もサポートに役立つような研修を企画していきますので、是非参加ください。 ※NVDAとは Non Visual Desktop Access は無料の Windows 用スクリーンリーダ ー(音声読み上げソフト)です。 6 意思疎通支援者(手話通訳者・要約筆記者)養成事業 2年の講習を経て 15 名が修了 11 月 11 日に要約筆記者養成講習会が、続く 19 日には手話つうやくしゃ養成講習会 がそれぞれ全課程を終え、無事修了式を迎えることができました。 要約筆記者養成では手書きコース7名、パソコンコース4名の合わせて 11 名が修了。 手話通訳者養成では4名が修了しました。新型コロナウイルス感染症予防対策など健 康にも留意しながらの受講でしたが、受講生の皆様、講師の皆様のご協力により、2 年にわたる長い受講を無事終えることができました。 この後、県登録意思疎通支援者となるための試験に合格すれば、翌年度から晴れて意 思疎通支援者として通訳活動が始まります。当センターでは修了後も試験対策講座と して皆様を引き続き支援しており、手話通訳者を目指す4名は 12 月2日に手話つう やくしゃ登録試験受験を終え、3月の合格発表を待つばかりとなりました。要約筆記 者登録試験は2月に行われ、こちらも3月発表となります。派遣依頼件数は年々増加 傾向にあります。一人でも多く意思疎通支援者が誕生し、活躍されることを願ってい ます。 7 字幕 手話入りビデオ・DVD移動ライブラリー 字幕 手話入りビデオ・DVD作品の普及・利用促進とセンターのPR活動のため、11 月 11 日(土)、第 64 回岩手県身体障害者福祉大会花巻大会 ようこそ、銀河鉄道の まち花巻へ に移動ライブラリーとしてお邪魔しました。 当日は、自主制作作品「岩手県立視聴覚障害者情報センターってどんなところ?」を パソコンで上映。興味をもって立ち寄ってくださったかたには、当センターとビデオ ライブラリー事業の説明をしました。このほか、点字つきバリアフリー絵本コーナー では実際に手に取っていただき紹介することができました。センターやビデオライブ ラリーについてたくさんのかたに知っていただく機会となりました。これからもより 多くのかたに利用していただけるよう情報発信に努めてまいります。 写真が1枚あります。 職員が来場者にビデオライブラリーについて説明しています。 8 「きこえない・きこえにくい子どもたちの 一日フリースクール」開催 ふだん、地域の小学校等に通学している児童・生徒の皆さんの交流の場作りと保護者の皆さんの情報交換の場の提供を目的に、特定非営利活動法人ユニール様と共催で、1月 13日(土)当センター研修室等で開催しました。 当日は地域の小学校や聴覚支援学校に通学している児童・生徒8名、保護者や家族 10 名が参加、スタッフとして聴覚支援学校の教員・支援学校卒業生・耳鼻咽喉科医師・言語聴覚士・きこえない人の兄弟姉妹、手話通訳者などが参加。 子どもたちはグループに分かれ、手話で自己紹介をしたあと、センターの見学、箱の中身当てゲーム、持ち寄ったカードゲームなどで楽しみました。 児童からは「自分と同じような人と交流できて良かった」という感想や、保護者からは「子どもたちが楽しんでいる間にふだんの疑問や悩みを共有、相談し合い、良い時間になった」などの感想が寄せられました。 写真が1枚あります。 スクールに参加した子供たちがスタジオで撮影の体験をしています。 9 聴覚部門 きこえない・きこえにくいひとたちのための機器展 1月 19 日(金)から 28 日(日)まで、聴覚障害者の暮らしをサポートする機器・日 常生活用具等を紹介する情報機器展を4年ぶりに開催することができました。 4社から約 30 点の出展協力を頂き、玄関チャイムや目覚まし時計、火災報知機の警 報音などを「光」「振動」「文字」に換えて知らせる装置や、音量増幅・音質調整がで きる電話機、補聴器・人工内耳使用時のよりクリアな聞こえをサポートする補聴援助 機器、骨伝導ヘッドフォン、集音器などを展示しました。 最新の音声認識技術を活用した「字幕表示システム・コトパット」は、音声をリアル タイムに字幕・動画で表示することができ、来場者からもその正確さやスムーズさに 驚きの声が上がっていました。 また、便利なアプリ情報のコーナーでは、緊急時にスマホの画面操作のみで通報がで きるアプリのほか、音声を文字化したり文字を画面に書き出してコミュニケーション を支援するもの、タクシーの予約など、日常生活ですぐに役立つアプリをまとめて紹 介しました。 21 日には、一般社団法人岩手県聴覚障害者協会ほか主催の県民講座「きこえない・き こえにくいひとたちの暮らしを知ろう」に併せて、アイーナ7階のホワイエでも展示、 28 日には特別企画「NET119 説明会」を開催し、利用方法の紹介から登録までを丁寧 にサポートすることができました。 これらの企画を通じて、今後より一層「ひとにやさしい、誰もが暮らしやすい共生社 会」の実現につながることを期待しています。 10 お知らせ 「タペストリー」は当センターホームページからでもご覧になれます。 全体 年度末の図書等貸出停止について 3月 25 日(月)から3月 31 日(日)まで 年度末の資料整理及び点検のため、点字・録音図書、DVD、情報機器の貸出しなどのサ ービスを停止します。この期間は視覚部門閲覧室への入室ができません。録音室、研 修室等の施設利用は可能です。 なお、3月 29 日(金)はセンター休館日です。 ご不便をおかけしますが、ご理解をお願いします。 視覚部門 サピエの全面停止に伴う図書貸出等の停止について 3月4日(月)から 27 日(水)まで サピエがサーバー交換等のため完全に停止します。停止期間中は、点字図書・録音図 書の検索やダウンロード、他施設所蔵の図書の貸出依頼などができなくなります。25 日からは年度末の休館になるため貸出業務の再開は、4月1日からになります。ご不 便をおかけしますが、ご理解くださるようお願いします。 点訳・音訳・デジタル録音図書編集・IT サポート体験会の開催について 目の不自由なかたが利用する図書資料(点字図書・録音図書)を製作するボランティ アとパソコン操作を支援する IT サポートの体験会を開催します。詳細はホームペー ジを御覧ください。 日時:令和6年4月 12 日(金) 場所:岩手県立視聴覚障害者情報センター(アイーナ4階) 11 職員エッセイ デ リレー おしゃべり 情報支援員 簗田 康平 ウチには4歳の娘と3歳の息子がいます。 口も達者な年頃で、色んな言葉を話すようになりましたが、それがなかなか楽しいの です。 ある日、娘が「今日テレビでトムトがさー、足でギターを弾いて歌ったんだよねー」 と得意げに話していました。ト、トムト?何のキャラクターかなあと考えていました が、話を聞くとどうやらアニメの「トムとジェリー」に出てくるトムのことを娘はト ムトだと思って喋っていた様子。息子は息子で、「今日 だしんやってきたんだよ!」 とのこと。内科健診?いや、ダンスのことか?と色々考えを巡らせ、最終的に地震の 訓練だったことがわかりました。聞いた言葉を自分なりに覚えて、話していることが とても可愛く思えました。 しかし、この楽しいおしゃべりが最近変わりつつあります。絵本を読んでいて「これ は牛を乗せる車なんだよー」と教えたら、息子に「違うよ、これ家畜運搬車なんだけ ど」と逆に教えられてしまいました。可愛いなあと思うだけの親バカではいられなく なってきた父です。 次回は小田島情報支援員にバトンタッチ 発行/岩手県立視聴覚障がい者情報センター 〒020-0045 岩手県盛岡市盛岡駅西通1―7―1 いわて県民情報交流センター(アイーナ)4階 電話 019-606-1743    FAX 019-606-1744 メール iwatesan@aiina.jp URL https://www.aiina.jp/site/sityoukaku/ 次回 令和6年6月発行予定 「タペストリー」とは 皆で持ち味や個性を織り糸にして、創りあげるセンター、との願いです。感想・ご意見などありましたら、お寄せ下さい。