岩手県立視聴覚障がい者情報センターだより タペストリー№57  2025年2月14日発行 表紙 写真が4枚あります 写真1 参加者が講師の説明を聞いています 写真2 アイマスクをした参加者がガイド役の参加者のガイドを受けながら階段を上っています 写真3 参加者が2人1組になり筆談で情報を伝えあっています 写真4 参加者が手話による挨拶の練習をしています 1 新年のごあいさつ 所長 大坊 真紀子 新年、あけましておめでとうございます。皆様には、令和7年の新春を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。 昨年中は、当センターを御利用いただきありがとうございました。また、奉仕員、県登録意思疎通支援者、関係団体の皆様には、当センターの事業に御支援・御協力をいただき、深く感謝申し上げます。 さて、当センターの点字図書館部門は、昨年4月に県立点字図書館開設から60年となりました。奉仕員の皆様の熱心な活動に支えられ、点字・録音図書の蔵書が年々充実し、データ化された図書はサピエ(視覚障害者情報総合ネットワーク)を通じて全国の方々に利用されています。点字・録音図書の製作は、知識・技術を要し、複数人で時間をかけて行う活動です。今年度におきましても、製作を担う人材の養成とスキルアップへの支援に取り組んで参ります。 聴覚障害者情報提供施設部門では、手話通訳者・要約筆記者の養成事業や派遣調整を通じて、情報提供の充実とコミュニケーション支援の向上に努めています。近年、民間事業者が実施する事業での手話通訳・要約筆記の派遣依頼が増えており、喜ばしく思うと同時に、人材養成の必要性を実感しているところです。昨年4月に施行された「改正障害者差別解消法」や「言語としての手話を使用しやすい環境の整備に関する条例」を受けて、聞こえない・聞こえにくい人への情報保障や意思疎通支援のニーズは今後も増えていくと思いますので、関係団体の御協力をいただきながら、手話通訳・要約筆記者の養成講習及び現任者研修の充実を図ってまいります。 更に、文化・レクリエーション事業や情報機器展、広報紙・広報動画での情報発信等につきましても、職員一同、力を合わせて取り組んで参りますので、今後とも御支援・ご協力を賜りますようお願いいたします。 結びに、皆様方のこの一年の御健康と御多幸を祈念し、新年の挨拶といたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 2 令和6年度視聴覚障がい者対応接遇講座 9月20日(金)、当センターが入居しているアイーナ及び盛岡駅周辺で働く方々を対象に、視聴覚障がい者の理解と対応について学んでいただく機会として「視聴覚障がい者対応接遇講座」を開催しました。当日は16名の方にご参加いただきました。 視覚・聴覚の障がいの特性のほか、視覚部門では参加者の職場等で想定される視覚障がい者への対応例と誘導のポイントについて説明しました。また実際にアイマスクを使用しての歩行やガイドの体験を行いました。聴覚部門では聴覚障がい者に必要な配慮と筆談のポイントについての説明、挨拶の手話の実践を行いました。参加者からは「実際に体験しての気づきが多く参考になった」、「障がいの有無に関わらず、相手を理解しようとする姿勢、気持ちが一番大事だと思った」といった感想が聞かれました。この講座で学んだことや体験で得た気づきをそれぞれの職場でのサービス提供に活かしていただければと思います。 写真が1枚あります。 講師が聴覚に障がいがある人とのコミュニケーション方法について説明しています。 3 ドコモ・ハーティ講座「iPhoneSE基本操作体験編」を開催しました 11月14日(木)にNTTドコモ ドコモ・ハーティ講座事務局の方を講師に迎え、iPhoneSEの音声読み上げ機能を使用した体験会を開催し、10名の方にご参加いただきました。 体験会では実際にiPhoneを使用しながら、電話のかけ方・受け方、文字の入力方法などの簡単な操作方法について学びました。今回の体験を通じて、iPhone使用への興味・関心が深まったという方も多かったようです。 今後もiPhone体験会をはじめ、最新の視覚障がい者向け情報機器の紹介や体験会を開催する予定です。興味をお持ちの方はお気軽にご参加ください。 写真が1枚あります。 参加者がiPhoneの読み上げ機能を使用した操作を体験しています。 4 野間読書推進賞団体の部受賞 当センターの録音図書製作にご協力いただいているデイジー岩手様が、第54回野間読書推進賞団体の部を受賞されました。1999年の発足以来、デジタル録音図書編集に長く貢献し、後進の育成にも尽力している点などが高く評価されたものです。 11月7日、東京で行われた贈呈式には会長の成田優子様と当センター所長の大坊が出席しました。12月のデイジー岩手様の例会では、賞状や記念の盾が披露され、受賞の喜びを会員の皆様で分かち合っていました。 デイジー岩手様の益々のご活躍を祈念するとともに、当センターも奉仕員の皆様のご協力のもと、図書の充実を図ってまいります。 5 手話・字幕付きで説明「もやもやスッキリ」YouTubeにて好評配信中! 聴覚部門では、「これってな~に? もやもやスッキリ」をYouTubeで動画配信しています。最近よく聞く言葉や事柄をテーマに、手話・字幕付きの動画を制作しています。令和6年に取り上げたテーマは「ChatGPT」「バズる」「TikTok」「クーリングシェルター」「噴火警報・噴火速報」です。これまでは当センターのスタッフが動画に出演していましたが、令和7年1月の配信から一般社団法人岩手県聴覚障害者協会青年部にも出演のご協力をいただいています。 1月の動画テーマは「自転車の違反行為」です。令和6年11月の道路交通法改正で「自転車の酒気帯び運転やながらスマホ」に罰則が適用されるなど、自転車のルールが変更となったことについて説明しています。 動画は当センターの公式YouTubeチャンネルで配信中です。アドレスはhttps://www.youtube.com/@iwateshityoukakuです。どうぞご覧ください。 写真が1枚あります。 出演者2人の手話による会話の様子を動画撮影しています。 6 《冬季》きこえない・きこえにくい子どもたちの一日フリースクール 1月11日(土)に当センター研修室において、「《冬季》きこえない・きこえにくい子どもたちの一日フリースクール」を開催しました。当日は地域の小学校や聴覚支援学校に通学している児童・生徒・学生13名とその保護者やご家族10名にご参加いただきました。 子どもたちは夏季に実施した時と同様、ジェンガで遊んだり、トランプやUNOといったカードゲームをしたりとそれぞれに楽しい時間を過ごしました。センターが担当するゲームの時間には、フィンランド発祥の軽スポーツ「モルック」にチャレンジしました。思うように点数が取れずにハラハラしたり、ナイスプレーで1位になったチームに他のチームが拍手を送ったりと、とても盛り上がりました。  別室で行った交流会では、保護者の皆さんが日頃の悩みを専門家に相談する時間を設けました。支援学校の教員や耳鼻咽喉科の医師の話に、皆さんは熱心に耳を傾けていました。まだまだ話し足りない様子の方もいたようですので、次回のフリースクールにも是非ご参加いただければと思います。 写真が1枚あります。 子どもたちがモルックにチャレンジしています。 7 「移動ライブラリー」盛岡聴覚支援学校、一関清明支援学校で開催 「移動ライブラリー」として11月14日~21日は岩手県立盛岡聴覚支援学校、11月27日~12月11日は岩手県立一関清明支援学校でDVDの貸出を実施しました。 盛岡聴覚支援学校では寄宿舎ホールで40本のDVD の貸出しを行いました。ドラマや映画、アニメが多く借りられ、利用した児童・生徒の皆さんからは「字幕があり、とても見やすかった」などの感想もいただきました。一関清明支援学校では図書館を使用し、122本のDVDを貸出しました。こちらではポケットモンスター、学校の怪談、アンパンマンなどの人気が高かったようです。来年度もより多くのDVDを楽しんでもらえるようにPRしていきたいと思います。 写真が2枚あります。 写真1 盛岡聴覚支援学校の児童たちがDVDを選んでいます。 写真2 一関清明支援学校の児童たちが字幕付きのDVDを鑑賞しています。 8 視覚障がい者のための情報機器展 9月16日(月・祝)、当センター研修室を会場に、岩手県網膜色素変性症協会との共催による「視覚障がい者のための情報機器展」を開催しました。岩手県網膜色素変性症協会のPR活動により、視覚障がい者・関係者・一般の方など、合わせて145名という多くの方にご来場いただきました。  出展にご協力いただいた5社の各ブースは多くの来場者でにぎわい、展示された最新の機器を手に取って体験したり、出展企業の方から説明を受けたり、相談する様子がみられました。センターのブースでは音声拡大読書器や日常生活用具などを展示したほか、音声読み上げソフト「PC-Talker」や靴装着型振動ナビゲーションシステム「あしらせ」の体験をしていただきました。靴に装着し、進行方向を振動で知らせる「あしらせ」の機能を体験した方からは、その最新技術に驚きの声が聞かれました。 来年度以降の機器展についてはどのような形で実施するか未定ですが、今後も最新の情報支援機器や便利な機器を紹介・体験できる機会を提供してまいります。 写真が1枚あります。 多くの来場者がテーブルの上の展示品を手にとったり、担当者から説明を受けたりしています。 9 お知らせ 「タペストリー」は当センターホームページからでもご覧になれます。 全体 年度末の図書等貸出停止について 3月25日(火)から3月30日(日)まで年度末の資料整理及び点検のため、点字・録音図書、DVD、情報機器の貸出しなどのサービスを停止します。この期間は視覚部門閲覧室への入室はできません。録音室、研修室等の施設利用は可能です。また、3月31日(月)はセンター休館日です。 ご不便をおかけしますが、ご理解ご協力をお願いします。 なお、3月10日(月)から3月16日(日)まで岩手県立図書館は休館日となっておりますが、センターは開館しています。お間違いのないようご注意ください。 視覚部門 点訳・音訳・録音図書製作・ITサポート体験会の開催について  目の不自由な方が利用する図書資料(点字図書・録音図書)を製作するボランティアとパソコン操作を支援するITサポートの体験会を開催します。 日時:令和7年4月10日(木) 場所:岩手県立視聴覚障がい者情報センター(アイーナ4F) 詳細はホームページを御覧ください。 10 職員エッセイdeリレー 止まらない・・・ 情報支援員 吉田 幸江 数年前の冬の夜に車でアイーナの前の道路を通ったときの出来事です。渋滞が落ち着いた時間に旭橋方向へ走行していると、前の車は信号待ちの車列に向かい、坂を下り滑りながらも停車。私もブレーキを踏みながら恐る恐る坂を下ると、滑って止まりません。前の車との距離は近くなるけれど、止まらない…。追突すると諦め、車に追突するより、脇の壁に衝突した方が良いとゆっくりハンドルを壁側に切りながら、ブレーキを踏み続けていると、車はようやく停車しました。この一部始終を見ていた後ろの車が坂の上から下りずに停車していたことは言うまでもありません。 この冬は、こんな思いをせずに運転していることを祈る日々であります。 次は大坊所長にバトンタッチ 発行/岩手県立視聴覚障がい者情報センター 〒020-0045 岩手県盛岡市盛岡駅西通1―7―1 いわて県民情報交流センター(アイーナ)4階 電話 019-606-1743    FAX 019-606-1744 メール iwatesan@aiina.jp URL https://www.aiina.jp/site/sityoukaku/ 次回 6月発行予定 「タペストリー」とは 皆で持ち味や個性を織り糸にして、創りあげるセンター、との願いです。感想・ご意見などありましたら、お寄せ下さい。