岩手県立視聴覚障がい者情報センター
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新着案内いわてさんNo.147 - 今月の特集

今月の特集~雨の日の読書に

雨の季節の到来です。長引く我慢の日々、ますます心がじめじめしてしまいそうです。そこで今月は気持ちが明るくなるような小説を集めてみました。皆さまの気持ちに晴れ間がのぞいたら幸いです。
所蔵形態の後に(他)とあるのは他施設所蔵の図書です。岩手県内にお住いの方には当センター経由で貸出が可能です。また、本欄で取り上げた音声デイジー図書をテーマごとにまとめた「特集パック」も用意しています。利用の方法など詳細はお問い合わせください。

木曜日にはココアを
青山美智子著
所蔵:点字(他) 音声デイジー(他)
内容:僕が働く喫茶店に、木曜日に同じ席でココアを頼む不思議な常連さんがいる。ある木曜日、その女性の様子がおかしくて…。人知れず頑張っている人たちを応援する、一杯のココアから始まる温かい12色の物語。


いとの森の家
東直子著
所蔵:点字(他) 音声デイジー(他)
内容:都会から田舎に引っ越してきた加奈子は、森の中でおハルさんという笑顔の素敵なおばあさんと出会う。童話に出てくるような家に住み、いつもおいしいジャムやクッキーを作ってくれるおばあさん、おハルさんは子どもたちの人気者。だが、大人たちの中には彼女を敬遠する人もいた。それはおハルさんが毎月行っている死刑囚への慰問が原因だった。深い森がはぐくんだ命の記憶を、少女のまなざしで瑞々しく描いた物語。


魔法使いのハーブティー
有間カオル著
所蔵:点字(他) 音声デイジー(他)
内容:親を亡くし、親戚中をたらいまわしにされる少女・勇希は、横浜の可愛いカフェのオーナーをつとめる伯父の家に身を寄せることに。同居にあたって勇希は、「魔女の後継者として魔法の修行に励むこと」を約束させられ…。


流しのしたの骨
江國香織著
所蔵:点字(他) カセット(他) 音声デイジー(他)
内容:いまはなにもしていず、夜の散歩が習慣の19歳の私こと子、おっとりとして頑固な長姉そよちゃん、妙ちきりんで優しい次姉しま子ちゃん、笑顔が健やかで一番平らかな「小さな弟」律の四人姉弟と、詩人で生活に様々なこだわりを持つ母、規律を重んじる家族想いの父、の六人家族。ちょっと変だけれど幸福な宮坂家の、晩秋から春までの出来事を静かに描いた、不思議で心地よくいとおしい物語。


ワーキング・ホリデー
坂木司著
所蔵:点字(他) 音声デイジー(他)
内容:「初めまして、お父さん」。元ヤンでホストの沖田大和の生活が、しっかり者の小学生・進の爆弾宣言で一変!突然現れた息子と暮らすことになった大和は宅配便ドライバーに転身するが、荷物の世界も親子の世界も謎とトラブルの連続で…!?ぎこちない父子のひと夏の交流を、爽やかに描きだす。


春、戻る
瀬尾まいこ著
所蔵:点字(他) 音声デイジー(他)
内容:結婚を控えたさくらの前に、兄を名乗る青年が突然現れた。どう見ても一回りは年下の彼は、さくらのことをよく知っている。どこか憎めない空気を持つその“おにいさん”は、結婚相手が実家で営む和菓子屋にも顔を出し、知らず知らずのうち生活に溶け込んでいく。彼は何者で目的は何なのか。何気ない日常の中からある記憶が呼び起こされて―。


きりこについて
西加奈子著
所蔵:点字(他) 音声デイジー(他)
内容:小学校の体育館裏で、きりこが見つけた黒猫ラムセス2世はとても賢くて、大きくなるにつれ人の言葉を覚えていった。両親の愛情を浴びて育ったきりこだったけれど、5年生の時、好きな男の子に「ぶす」と言われ、強いショックを受ける。悩んで引きこもる日々。やがて、きりこはラムセス2世に励まされ、外に出る決心をする。きりこが見つけた世の中でいちばん大切なこととは?猫を愛するすべての人に贈る希望の物語。


ミナトホテルの裏庭には
寺地はるな著
所蔵:点字(他) 音声デイジー(他)
内容:祖父から大正末期に建てられた宿泊施設「ミナトホテル」の裏庭の鍵捜しを頼まれた芯輔。金一封のお礼につられて赴いた先は、「わけあり」のお客だけを泊める、いっぷう変わったところだった。さらには失踪したホテルの猫も捜す羽目になり…。温かな涙に包まれる感動作。


大事なことほど小声でささやく
森沢明夫著
所蔵:点字(他) 音声デイジー(他)
内容:身長2メートル超のマッチョなオカマ・ゴンママ。昼はジムで体を鍛え、夜はジム仲間が通うスナックを営む。名物は悩みに合わせた特別なカクテル。励ましの言葉を添えることも忘れない。いつもは明るいゴンママだが、突如独りで生きる不安に襲われる。その時、ゴンママを救ったのは、過去に人を励ました際の自分の言葉だった。笑って泣ける人情小説。


どんぐり姉妹
よしもとばなな著
所蔵:点字(他) 音声デイジー(他)
内容:活動的な姉・どん子と、引きこもりの妹・ぐり子は、両親を失い、都会の片隅で助け合って生きている。二人は、「だれかにメールしたいけれど、知っている人にはしたくないというときにちょうどいい存在」というゆるい理念を掲げ、無料の相談サイト「どんぐり姉妹」を立ち上げた。そこで交わされる他愛のない会話は、情報の渦の中で疲れた人々の心を優しく包み込んでくれる。混沌としたこの世界を生きるための示唆に富んだ小説。

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