いわて環境学習応援隊企業 取材記事
取材レポート① 奥州市 一般財団法人クリーンいわて事業団 いわてクリーンセンター
全国初の公共関与型の産業廃棄物処理モデル施設として、奥州市江刺岩谷堂で産業廃棄物の受け入れを行う一般財団法人クリーンいわて事業団「いわてクリーンセンター」をご紹介します。
● 快適な環境の創造をめざす産業廃棄物処理モデル施設「いわてクリーンセンター」
[処分場の様子①] [処分場の様子②]
いわてクリーンセンターは、産業廃棄物の適正処理の推進により、岩手県の産業振興の一翼を担うため整備された産業廃棄物処理施設です。平成 7 年 9 月に事業開始し、年間約 4 万トンの産業廃棄物を受け入れ、最終処分(埋立)をしています。受入廃棄物のうち、ガラスくず、コンクリートくず及び、陶磁器くず(廃石膏ボード等) が約 5 割、燃え殻が約 2 割、無機性汚泥が約 1 割を占めています。
東日本大震災津波に伴う災害廃棄物を受け入れたことにより、当初の予定より早く、あと 2 年ほどで満杯になることから、現在、八幡平市に次期最終処分場の整備を進めています。
一般財団法人クリーンいわて事業団では、県民や事業者に、適正な廃棄物処理を通して、安全、安心をお届けできるよう努めています。
● 最終処分場から出る浸出水を処理する浸出水処理施設
埋立物に触れた雨水は、汚水(浸出水)となって埋立層の一番底にある浸出水集水管に集められ、浸出水処理施設で浄化し、河川に放流します。浸出水処理施設は、河川等の水質汚濁を防止する大切な役割を果たしています。
[浸出水処理施設外観] [浸出水処理施設内]
● 希少植物を育むビオトープ
施設が建てられる以前から、この場所には希少植物が生育していました。この地域固有の自然生態系を保全するため、敷地内にビオトープを整備しています。ビオトープには、いわてレッドデータブック※ に掲載されているヒメビシ、イトモ、ナガエミクリ、ミツガシワ等の絶滅が危惧される希少植物が生息しています。
[ヒメビシ] [イトモ]
[ナガエミクリ] [ミツガシワ]
毎年 8 月に施設一般公開や植物観察会を開催し、訪れる皆さんに紹介しています。産業廃棄物最終処分場の一角に生育する希少植物の群落は、よりよい環境を目指す社会の調和を象徴するものであり、地域の皆さんとともに管理していきます。
[植物観察会の様子①] [植物観察会の様子②]
いわてクリーンセンターでは、産業廃棄物処理施設に対する理解を深めてもらうため、最終処分場の状況や水処理施設の仕組み等の視察・見学を受け入れています。地域の子ども会や学生の学びの場として、ぜひご活用ください。
※いわてレッドデータブック <外部リンク> 岩手県の希少な野生生物の保護対策のための基礎資料のことで、絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト(レッドリスト)や、その詳細な解説が掲載されています。 |
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【いわてクリーンセンター 視察・見学メニュー】 |
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< 内容> クリーンセンターの概要、産業廃棄物と一般廃棄物の区別、処理するもの及び実績、 リサイクルの概要、埋立処分場・水処理施設等の見学、ビオトープの紹介 <所要時間> センターの概要及び廃棄物等の説明 約 30 分、埋立処分場等の見学 約 30 分 <実施日時(要予約)> 月~金(土日祝日除く) 9:00~16:00 視察・見学を御希望の方は、事前にご連絡の上ご予約下さい。 <電話番号> 0197-35-6700 <住所> 〒023-1101 岩手県奥州市江刺岩屋堂字大沢田 113 番地 <ホームページ> http://www.iwatecln.or.jp/<外部リンク> |