いわて環境学習応援隊企業 取材記事
取材レポート② 雫石町 盛岡セイコー工業株式会社
高級機械式腕時計やアナログクオーツウォッチムーブメントの製造を担う、盛岡セイコー工業株式会社。
豊かな自然環境に恵まれた岩手県雫石町に拠点を構え、工場周辺地域の生物多様性保全活動を推進しているほか、
工場内でのCO₂削減や産業廃棄物の削減にも取り組んでいます。
取材レポート2回目は、盛岡セイコー工業株式会社の環境・SDGsに関する取り組みについてご紹介します。
●工場内での取り組みについて
[工場正面玄関口] [SDGs推進部環境管理課 佐藤様] [説明時の様子]
盛岡セイコー工業(株)【以下略:盛岡セイコー(株)】では、高級腕時計等を製造するにあたり、工場内で多くの作業工程と厳正な検査が行われています。
工場を日々稼働するにあたっては、多くのエネルギーを使うことになります。盛岡セイコー(株)の製造工場では、CO₂削減の取組として工場の空調管理について灯油燃料を使用した冷温水発生機から電気式に切り替えています。加えて2020年から太陽光発電を導入し、よりクリーンで環境に配慮したエネルギーを取り入れ、工場内使用電力の一部に活用しています。
廃棄物の削減では、装置や機械を細かく分別しリサイクルへと循環する流れを作っており、廃棄する量を減らす取り組みを行っています。
● 生物多様性保全の取り組みについて① ~ インセクトホテル(虫のホテル)~
[生物多様性エリアの看板] [インセクトホテル] [ホテルのパーツ]
盛岡セイコー(株)では、2019年に社内でインセクトホテル制作をスタート。インセクトホテルとは、微生物や昆虫などが身を隠して過ごしやすい場所を予め用意してあげることです。森の中にインセクトホテルを用意することで、鳥や小動物が集まりやすくなり周囲の植物との共生がうながされ、生物多様性の輪を生み出しています。
インセクトホテルの枠組みには鉄材を支柱に使うことで耐久性を保ちつつ、劣化したパーツは取り換えることができ、サスティナブルへの配慮もされています。虫たちのお部屋となるパーツは、敷地内にある木の枝、松ぼっくりのほか、雫石町内で竹、わら、すすき等を調達しています。
今年7月に実施した「セイコーわくわく環境教室」では、親子でインセクトホテル制作に参加していただき、楽しく生物多様性について学ぶことができたと大好評でした。今後は敷地内の森の更新にも取り組む予定です。
● 生物多様性保全の取り組みについて② ~ わくわくトープ(水辺ビオトープ) ~
[SDGs推進部MVP推進課 多田様] [コンテナ人工湿地] [東屋]
[わくわくトープから見える岩手山] [白樺の記念植樹] [わくわくトープ内のインセクトホテル]
盛岡セイコー(株)は岩手県立大学との協力のもと、2022年夏に水辺ビオトープを敷地内に開設しました。ビオトープとは自然に近い環境を人工的に作り出して、動物や植物が生息できる生物生息空間のことです。ビオトープは、コンテナ人工湿地や脱窒の丘といった環境に優しい浄水装置のほか、東屋、井戸、レインガーデン、インセクトホテル、わくわくの池等の構成になっています。
自然の力で浄化した雨水・井戸水を池の水に使い、生物が生活しやすい環境を整えており、岩手県立大学の教授や学生も、ひんぱんに水質調査研究等に訪れています。
ここのビオトープは天気が良ければ岩手山がくっきり見え、綺麗な自然風景が社員の休憩時間のリフレッシュにも役立っています。
●ものづくりへの想いとSDGs
盛岡セイコー(株)の親会社であるセイコーウオッチ株式会社は、「グランドセイコー」に代表される数々の世界的に有名な高級ブランドの腕時計を企画販売している企業です。そして腕時計の製造工場である盛岡セイコー(株)は、セイコーグループ全体のなかでも自然環境の多い工場であり、環境保全を中心としたSDGs活動の発信拠点としての役割も担っています。
腕時計づくりのすべての工程において妥協を許さない姿勢や、先輩から後輩へと高度な技術を継承していくこと。まさにこういったブランドの価値を高め続けていくことを意識すると、おのずと会社の環境もよりよく整備することにつながっていきます。
こういった「ものづくりへの想い」が、持続可能な社会を目指して活動するSDGsの思想へと通じているのです。
盛岡セイコー(株)では、生物多様性やSDGsへの理解を深めてもらうため、随時視察・見学を受け入れています。
環境学習応援隊は、環境問題に関心を持つ学生や一般企業様のお声かけを、心よりお待ちしております。
【盛岡セイコー工業株式会社 環境学習応援隊における視察・見学メニュー】 |
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< 内容> ・ウォッチ製造工程の見学、各種環境エリアの見学(わくわくの森、わくわくトープ) ・取組説明(生物多様性保全、CO₂削減、廃棄物削減など) <所要時間> 90~120分程度 <実施日時(要予約)> 実施予定日1ヶ月前までに予約が必要です。 視察・見学を御希望の学校・企業様は、事前にご連絡の上ご予約下さい。 <電話番号> 019-692-3511 <住所> 〒020-0596 岩手県岩手郡雫石町板橋61-1 <担当部署> SDGs推進部 MVP推進課 <ホームページ> https://www.morioka-seiko.co.jp/<外部リンク> |