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岩手県内先進企業取材レポート

<第九回>  岩手電工株式会社                                                     (令和6年度「できることから ECO アクション!」会長特別賞受賞)

 

                本社               

                                        本社写真

「岩手電工株式会社」とは                                                                                                                                                                                                        

昭和35年に創業し、今年創業65年を迎える「岩手電工株式会社」を訪ねました。

岩手電工は、電気工事業を主な事業として、岩手郡岩手町大字沼宮内に誕生しました。

その後、業務拡大に伴い盛岡市大沢川原に本社を移転し、昭和46年現在の盛岡市南仙北に本社を移し、現在に至っています。

創立以来大事にしている事は、「信用第一をモットーに、電気設備の設計・施工で今まで培ってきた豊富な経験と優秀な技術を生かし、お客様への提案から、施工、アフターメンテナンスまで電気設備を通じて皆様の生活の期待に応えていくこと」だそうです。

この理念は会社全体で共通認識をして日々の業務に活かされています。

               企業理念

                               岩手電工株式会社  企業理念 

 

使用電気量を見やすく紹介

会社に伺った日は、1月というのに快晴の暖かい日でした。

社内に入ると、社屋天井に設置された太陽光パネルで作られた電気量などが一目でわかる電子掲示版が

社員やお客様にも目の届くところにあり、来客者も興味を持って画像を見ている姿が印象的でした。

 

                モニター

 

                      事務室前にある使用電気量が分かる電子掲示板  

 

 この日お話を伺ったのは、業務管理部 千葉史恵統括部長です。

                千葉部長

 

エコについて考えるきっかけは

会社でエコについて真剣に考えるきっかけとなったのは、東日本大震災です。

節電につながるものや環境活動に繋がるものをしっかり会社でも勉強して実績を作り、お客様にお勧めしようと、

2019年太陽光パネルを社屋、屋上に取り付けたのが始まりです。

そして次の年には、花巻、大船渡の各営業所にも設置しました。太陽光で作られた電気は自社消費をしています。

太陽光パネル設置の要望は企業だけではなく個人の方からもあるので、自社での太陽光パネルの電気量データは、

営業にも役に立っています。

             本社

                     盛岡本社ビルに設置された太陽光パネル

 

     花巻  大船渡 

             花巻営業所(左)と大船渡営業所にも本社ビルに続いて翌年、太陽光パネルを設置 

営業所ごとに太陽光発電設備導入前、導入後を表にして比較しています。

沿岸地域の方が内陸より積雪量が少ないため、多くの電気を作る事に成功しています。年間で営業所ごとに発電量の変化を図にして比較しています。

 

               比較グラフ

 

営業所2か所で発電量を比べると、大船渡営業所の方が、太陽光発電分使用量が多いのは、立地条件、積雪量の関係によるものです。(上記図参照) 

大船渡営業所は、営業所の屋根のほとんどに太陽光パネルを設置していて、年間使用電気量4,355kwhのうち年間太陽光発電量は、

2,914 kwhであり自家消費率の66.9%となっています。

 

              大船渡 太陽光パネル

 

このような実績を活かして、お客様には、岩手県などで行っている補助金などのお話も併せて、

太陽光パネルをお勧めしているそうです。

 

会長の提案で始まった「環境プロジェクト」

エコにつながる販売をするだけではなく、もっと自分達もエコについて会社全体で考えていこうと、

約20年前、現在の会長の発案で「プロジェクト活動」が始まりました。

毎月の電気使用量の比較やCO₂排出量の可視化が始まったのもこの頃だったというお話です。

8年ほど前からは、社内で「環境プロジェクト」と名前を変え、年替わりでチームを構成し活動しています。

各部署から選抜された6名で構成され、経験が浅い社員も自由に意見を言えるチームなんだそうです。

月1回会議を開き、事業内容を確認しています。そこで出された意見を毎年3月に全社員に向け意見発表を行っています。

 

             環境プロジェクト

小さなことですが、自分達で考え、行動することは結果に表れています。

この活動の結果、入口にあった電子掲示板にも、社内で現在、蛍光灯何本分が発電されているのが分かるように表示をしています。

 

               モニター   

このプロジェクトを始めてから、別部門の人達とよりコミュニケーションがとれるようになったと

千葉さんは、笑顔で話してくれました。

 

同社は、令和5年に「いわて地球環境にやさしい事業所」、令和6年に「いわて女性活躍認定企業等(ステップ2)」に

認定されています。

         認定書      認定書2

 

未来に向かって

環境を考え、会社全体で努力しく中、より働きやすい会社になっていったことで、今年もフレッシュな人材が入社したそうです。

なんとその中の半分が女性なんだそうです。

現在は、電気技術者も女性が活躍しており、これらの取り組みが、新しい顧客獲得にも繋がっていると感じました。

 

更に、営業車は、自社の太陽光パネルで発電した電気を使って充電している「EV(電気自動車)」を導入しており、同社のPRにも役立っているとのことです。

 

地球の未来を見つめるエキスパート集団「岩手電工株式会社」の更なる躍進を願っています。

                                            (取材:M)

 

 

 

岩手電工株式会社

住所:〒 020-0863   岩手県盛岡市南仙北1丁目22-61   電話: 019-636-9311

花巻営業所/大船渡営業所/高田営業所

http://www.iwatedenko.com/index.html<外部リンク>

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